探訪|滋賀県守山市・バラ農園 クニエダ を訪ねて

こんにちは!
fanfarmのディレクター、太田です。

私がこの「花の仕事」をはじめることになった きっかけのひとつ、花屋の店頭勤務。
日々いろんな花たちが入荷してくる中で、バラの品種をとにかく知りたいと思い、色々と調べてみたり、店頭の花を観察したりしていました。

そこで出会ったのが、今回紹介する「クニエダ」バラ
バラをざっくり分類するなら、1本の茎に対していくつも花がついているスプレー咲きタイプと、1本の茎に一輪の花がついたスタンダードタイプに分かれます。

クニエダのバラといえば、なんといってもスタンダード。
クニエダのバラは、一輪一輪が驚くほど大きく、花びらの巻きも多くずっしりとした重厚感があり、バラの魅力をぐっと凝縮した堂々とした雰囲気!
出会った瞬間から印象に残っていました。
同じ品種でも、あ、これはクニエダのバラだな、と分かるほど。



そんな素晴らしいバラを、今回fanfarmでも取り扱わせていただけることになりました。
クニエダのバラの産地、滋賀県守山市にも伺ってきたので、農園の様子もお届けしていきます。

クニエダ株式会社とは
約5000坪の面積を誇る、巨大な栽培設備を保有するクニエダ株式会社。
1960年代からバラの生産を始め、オランダの種苗会社の日本代理店を担うバラ生産の名門です。
日本でクニエダにしかない品種もあり、日々国内のバラの魅力発信と品質向上に努めています。

国内最大規模のバラ農園へ

毎度の産地さん訪問、実は、公共交通機関を駆使して伺っています。
電車を乗り継いで最寄り駅まで向かい、近くまでバスで向かい、そこからはひたすら歩いて向かうのが定番のパターン。
今回もバスで(実は下車後少し迷いながら)到着しました。



目の前に広がるのは、一見すると工場!?と見紛うような巨大な施設。
設備には「KUNIEDA」のロゴ。
無事到着!と思いきや今度は入口が分からない・・・。
電話して場所を確認してようやく!施設内に入ることができました。

実際には、出荷までの過程をさかのぼる形で見学しましたが、皆さまには花を育てるところから紹介していきたいと思います。

 

リフトで圧巻の光景が・・・

さて、迷いに迷いたどり着いた巨大なバラ農園。
広さはなんと約5000坪。東京ドームの約1/3くらいの面積で、一棟でこれほどの面積を誇る設備は日本国内にはありません。
日本の栽培施設は、小さなハウスが点在しがちです。
以前マムの取材でも伺った内容がより心に響きます。)

冷房設備も完備されており、年間を通して安定した品質のバラが出荷できるようになっています。

バラの背は高く、十分に育ったバラたちの採花や手入れには、専用の機械に乗って行う必要があります。
今回はなんと、そんなバラたちと、機械までも上から見下ろせるリフトに乗せていただきました。
一面に広がるバラの木たち。
緑にバラの赤色を一滴落としたような、絶妙な色合いのバラの葉たちが織り成す光景は圧巻でした。



レーン毎に担当さんが付き、日々バラたちの世話をしているそうです。
これから新しいバラを育てるレーンも、タイミング良く見せていただきました。

この巨大な設備は、オランダ人が現地に来て、造作を行ったとのこと。
日本の花き栽培は、花の王国オランダに支えられているのですね。

続いて、採花したバラたちを保管する、巨大な冷蔵庫に入ります。
何万本ものバラに囲まれる、これまた贅沢なスペースです。



そして、施設内には選花する作業所も併設されています。



栽培から選別、出荷までひとつの施設内ですべて完結できる、超効率的で濃度の高い設備です。

 

日本のバラ流通のキモを握る、クニエダ

栽培する品種を決定するまでに、まずはさまざまな品種のバラを輸入し、1、2年栽培してみてから、日本の土壌や気候に合い栽培が継続できるかどうかを判断するそうです。

國枝さんは、家業として代々バラ栽培を続けており、滋賀県は実はバラ王国なのです。
滋賀県だけで200品種ほどのバラを市場に送り出しているそうですが、それを実現しているのはたった10名くらいの生産者です。

今回fanfarmでも扱っている「ここにしかないバラ」のオール4キュート+以外にも、今秋から年始にかけて新品種が仲間入りするそう。

色合いや咲き方など、詳細はまだシークレットですが、新品種というのはいつ聞いても心踊るほど楽しみなものです。



國枝さんと対面でお話させていただきながら、fanfarmでは、クニエダにしかないバラや、バラのさまざまな魅力を知っていただけるようなラインナップを販売することに決めました。

花びらの1枚ずつまでもを見逃せなくなるくらい、奥深いバラの世界に足を踏み入れていただけたら嬉しいです。

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