対談|花業界の常識は、他業界の非常識!?マムの生産者ジャパンフラワードリームの話

こんにちは!fanfarmディレクターの太田です。
今回お話を伺ったのは、愛知県田原市でマムの栽培に取り組む 「ジャパンフラワードリーム」さん。

藤目健太さんに、リモートで取材させていただきました。
経営に携わる方としての鋭い目線でのお話も交えながら紹介していきます。

ジャパンフラワードリーム とは
愛知県田原市でマムの栽培・出荷を行っている生産者です。
国内でも有数の大規模なハウス設備で、環境負荷が低く、効率の良い生産方法を選択しています。
菊に対するイメージを変え、国花である菊に親しみを持ってもらうことを目指して日々栽培に取り組んでいます。

聞く人:太田 fanfarm、hanaikeディレクター。
 
話す人:藤目健太

名古屋学院大学経営学部を卒業後、不動産会社へ就職。
平成16年の法人化に伴い、会社の運営をするため帰郷。
父親と弟が生産をおこない、自身は会社業務全般を行うというスタイルを確立し、常に新しい挑戦を続けている。

マム生産の基礎知識

いきなりですが「マム」とはどんな花なのでしょうか。

菊の学術名はクリサンセマムと言い、世界中ではそれを略し「マム」と呼んでいます。
「菊」と聞くと葬儀や仏事の花というイメージがある「輪菊」や「小菊」が想像されますが、当社が生産しているマムは育て方こそ同じですが、花形や色は全く違います。

どのような環境で育てているのですか。

例えば、小菊なんかは露地(屋外の屋根などのない場所)で育てていますが、マムは完全に施設内で育てます。
マムの生産者の多くが、海外から送られてくる穂木を定植し、栽培しています。植え付けから、収穫まではおよそ3ヶ月くらいかかります。

菊は育てるのに電照を使うと聞いたことがあるのですが。

最初の1ヶ月は、電気をつけた状態で育てて、残りの2ヶ月は通常通りの日照で育てます。
なぜ電気をつけるのかというと、開花時期を調整するためです。
電気をつけないと、1~2ヶ月で咲いてきてしまう。ただ、これだと丈が短すぎて商品として出荷できないんです。

ジャパンフラワードリームならではの設備で

栽培環境で、藤目さんならではの工夫や特徴はありますか。

何といっても、ハウスの面積ですね。
日本のハウスは、小さいハウスがバラバラと点在していて、作業効率が良くないと思っています。
例えばオランダでは、大きな施設が1カ所にまとまっており、そこで全てが完結する効率の良い形になっています。
当社もそこまで大きくはないですが広さ1000坪、高さ6mのオランダと全く同じ仕様の施設があります。
この設備を完備した施設は日本で当社にしかありません。

採花した後は、冷蔵で管理しています。

10坪くらいの大きさの冷蔵庫が3台あって、こちらも規模としては大きいですね。冷蔵庫がなければ、毎日採花してすぐに出荷しなければいけないところを、品質を保ったまま採花の頻度を抑えることができています。

「日本の菊から世界のマムへ」

藤目さんがチャレンジしたいこととは何でしょうか。

第一に、マムという花の認知度を上げていきたいです。
菊は知っていても、マムを知らない方が多いと感じています。
菊は日本の国花なのに、仏用のイメージが強くて避ける方が多いのも、残念ですね。

アレンジやブーケに入っていても、マムとして認識されていなくて。
他の花たちが1週間くらいで枯れてしまった後、マムは実は1ヶ月くらい飾れるけど、それを知らないから一緒に処分してしまったり。
マムだけになってもまだ寿命が長いよ!ということも知ってほしいですね。

私も、あ、これもマムなんだ!と驚いたことがあります。

僕は究極「バラやカーネーションなどの花形をしたマムがあれば」と思っており、マムの品種はその可能性を秘めていると思っています。
なので、品種を選ぶときは「マムらしくないマムを選ぶ」ことを一番のテーマにしています。

先代の父の実績もあり、うちは種苗会社の育種部門に入り込みができているので、まだ名前も付いていないような新しい品種に取り組むこともできています。

新しい品種の栽培にも取り組みながら、マムの魅力を発信していきたいということですね。他に課題に感じていることはありますか。

花業界を、他の業界のあり方に近づけていきたいですね。

と、仰いますと・・・。

ズバリ、花の生産はマーケティングゼロでもやっていけちゃう業界なんです。
ほとんどの生産者が、お客さんのニーズなんて知らない。
これだけ今日は採花できちゃうから、そのまま出荷しちゃう。
例えば、母の日が終わったあとにドカッと納品したり・・・。
その時期にそんなに花は売れないんですけど。

なぜそのようなことになっているのでしょうか?

市場に出せば、必ず値段が付くからです。
ゼロ円になることはないんですよ。
ただ、1円はあります。1円か100円かは大きな違いですが、お金にはなってしまうので。

独特の商慣習ですね。世界的に、花業界はそうなっているのですか?

日本が圧倒的に遅れていますね。
海外はもっときちんと、マーケティングに取り組んでいますよ。

僕が産地直送に取り組む意義も、実はここにあります。
正直、市場に出荷するだけのルーティンの方が圧倒的に楽で、産直は手間が増えるんですけど(笑)
やっぱりお客さんのニーズを直接知れるというのは、他にない魅力なので。
じゃんじゃん売っていきたい!というよりも、どんなものが求められているのかを知って、これからの栽培に生かしていきたいですね。

お話いただき、ありがとうございました!

おわりに

お話にもあったとおり、今どんな花が求められているのか?
fanfarmでは、お客さまにお話を伺っていきたいと思っています。
アンケートの配信やイベントの企画などを予定しているので、ご協力いただけたら嬉しいです。

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