対談|3.11の震災を乗り越えて。カーネーション生産者 菅井園芸の話

こんにちは!fanfarmディレクターの太田です。
今回お話を伺ったのは、宮城県名取市でカーネーションを生産している、菅井園芸さん。
代表の菅井啓貴さんに、電話取材させていただきました。

菅井園芸とは
宮城県名取市でカーネーションを栽培しています。
東日本大震災で甚大な被害がありましたが、見事に復活を遂げ、現在では東北一の生産量を誇ります。
切りたての新鮮なカーネーションや草花をお届けいたします。

聞く人:太田 fanfarm、hanaikeディレクター。
話す人:菅井啓貴

突然ですが、菅井さんがカーネーションを育て始めたきっかけは何ですか?

菅井園芸は、父が初代で、僕が2代目です。
小学校低学年のころから、花を育てる父の姿を目にしていて、自然と僕も跡を継いで取り組むことになったのがきっかけです。

菅井園芸さんは、カーネーション一筋ですか?

昔は、チューリップとかグラジオラスとか、球根系の花の栽培を試したこともあるみたいですね。カーネーションをメインに、安定するには時間がかかったみたいです。
東日本大震災で津波の影響も受けましたが、何とか再建でき、今では東北一の生産量を誇るまでになりました。
今でもあの時の気持ちは忘れたくないですね。

今でも震災の影響は残っていますか?

一時は作付面積が減少したりもしましたが、今では解消されています。

カーネーションはどんな環境で育てているのですか?

ハウスで、土耕栽培で育てています。
始めは、苗を仕入れるところから始まります。
うちは暖地の作型なので、6月から7月上旬にかけて定植して、11月頃から出荷を始めます。

ハウス栽培とはいえ、虫がつくので消毒には気を遣います。
冬に花を切る作型なので、温度管理も重要ですね。
花の光合成でハウス内の二酸化炭素の量が減っていくので、定期的に空気を入れ替えて空気の循環をさせることも必要です。

生産過程で、菅井園芸さんのこだわりは何ですか?

土づくり、肥料にはこだわっています。
これまではもみ殻や藁を太陽熱で発酵させてつくる肥料をベースにしていましたが、一昨年(2020年)から、廃棄されるキノコの菌床を再利用した肥料を使い始めました。クヌギやブナのチップで、廃棄するにも手間とお金がかかるということだったので、うちで引き取って活用させてもらっています。

キノコの匂いはしますか?(笑)

残念ながらしません(笑)

苗を仕入れるとき、品種を選ぶポイントは何ですか?

まずは、作りやすくて病気に強いことですね。
うちは30坪くらいの試作品用のハウスがあって、まず50本くらい育ててみて相性を確認します。
カーネーションは土耕栽培なので、同じ品種でも産地によって発色が違ったりするんですよ。

ずばり売れ筋の色は何ですか?

白、ピンク、グリーン、ときどきオレンジですね。
実は、2021年から出荷先を仙台の市場から東京の市場に変更したんです。
仙台と東京のニーズは全然違っていて、仙台では人気の無かった色が東京ではヒットすることはざらにあります。
作付も、少量多品種に変わりましたね。

今は何品種くらい育てているのですか?

スタンダード(輪咲きタイプ)が15品種、スプレー(枝分かれタイプ)が10品種です。

ほかにこだわりがあれば教えてください。

花の切り前(採花するタイミング)ですね。
特に産地直送する分は、6~8割くらい咲かせた状態で出荷しています。
圃場の中で、土からの栄養をなるべく行き渡らせた状態で切った方が、花もちが良いんですよ。

カーネーションは寒さにも強いので、涼しいところで飾っていただければ1ヶ月以上もったりしますね。

確かに、サンプルで送っていただいた花たちはまだまだ綺麗です!(このとき約2週間経過)市場へ出荷するときは違うんですか?

そこは、お客さまのニーズ次第ですね。
僕としては、ある程度咲かせた状態がオススメです(笑)

これからチャレンジしていきたいことがあれば教えてください。

「農福連携」「就労支援」これをやっていきたいですね。
障がいのある方たちの就労支援に、カーネーションを活用していきたいと思っています。

具体的にどんな作業をおまかせする想定ですか?

白いカーネーションを虹色に染めて作る、レインボーカーネーションの生産を一緒にやっていきたいと思っています。
花の持つ力を発揮できる可能性と、広がりを感じています。
国産のカーネーションの流通を増やすことにも貢献していきたいです。

レインボーカーネーションは輸入が特に多い印象です。ストーリーが見える花は素敵ですね!
最後に、消費者の方にメッセージをお願いします。

花は食べ物と違って産地表示が無いので、どこ産の花かなんて気にせずに買われることがほとんどだと思います。
この産地直送の取り組みを通じて、名取という場所のことや、生産者のことを少しでも知ってもらえたら嬉しいです。

お話いただき、ありがとうございました!

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